ヤマハSG−500リフィニッシュ

このギターは虹SGへリフィニッシュする予定でしたが、
生地着色による極薄塗装に変更いたします。
販売価格¥84000(税込み)
ソフトケース付き、送料はご負担ください。

 

  

ピックアップの裏の刻印に「53 8 15」とあるので、昭和53年、’78年製SGだと思われます。
ヘッド裏のシリアルナンバーは”003746”。

塗装剥がし
 
まずは全てのパーツを外し、通常のリフィニッシュ同様現在の塗装を全部剥がします。


一連の廉価ギターに似た材のような気もしますが、バスウッド?かもしれません。
たぶんトップ材もこんな感じでしょう。木目など期待できないけれど生地着色は行ないます。

 
剥がし始めると、数ヶ所の張り合わせがあります。
センター合わせの2ピースなどではありません。
剥がしの印象は「とにかく固く厚い!」ウレタンなので固いのは承知していましたが、
トップ塗装はかなり厚いです。塗りの工程ですが、サンディング層の確認が出来ないため
推測ではありますが、サンディングに黒の着色剤を混ぜているように思います。
サンディングと着色を兼ねているのでしょうか?こうすることによって着色作業は軽く吹くだけ
で、トップ塗装をしているようです。前述のトップ層の固さですが、ボディーR部などを
鉄鋼ヤスリで結構強くガリガリやっても下地まで行きません。根気勝負ですね(^^;

塗装剥がしの続き


とにかく厚塗り、とにかく根気(^^;でやっとここまできました。
トップ部のアーチを崩さずに慎重にヤスリがけを行ないます。だんだんボディー材の判断が
できるようになってきました。
トップはメイプル。バック材はバスウッドで、3Pの2プライのようです。

塗装前の生地調整など

元のボディーの状態は、R部のへこみ、ボディ面への打コンなどあまり良くありません。
崩れてしまったRは、凹んでしまった状態に合わせつつ、Rがあまり大きくならないように
バランスをとり凹みを判らなくします。
 
ボディーへのへこみも同様、平面を出すと凹んだところに塗料が残ってしまいます。
その部分だけヤスリをかけて前塗料を剥がすと、その部分だけへこんでしまい、
仕上がりにウネリが出来てしまうので、周りにもペーパーをかけつつ凹みを消します。

生地着色終了

見本にしたのは、’82年1月号のヤングギターです。

バック面を剥がした時、シースルー色だとあまり奇麗じゃないと思ったので黒のツブシです。
トップ面はそれほどひどい木目でないため、シースルーでも大丈夫だと判断し、
サンバースト塗装をしました。(上記写真はトップ塗装前)
トップ・バック面とも、サンディングは無しです。塗装を剥いで、生地を整えた後
生地に直接着色しました。バック面黒に多少の木目が見えるのはそのためです。

ラッカーによりトップ塗装をしました。通常の半分以下回数なのでバフは掛けられません。
けれど、これだけ光沢があれば問題ないでしょう。
トップは3Pなので若干張り合わせのスジが見えますが、問題はありません。
生で見るとかなりカッコ良いですよ。
乾燥期間を利用し、ピックアップの4芯化、フレット交換を行ないます。

ピックアップ配線交換導電処理

写真左、中央は元の状態のPU。裏表。写真右はカバーを外した状態。


黄色いテープを剥がしたのですが、配線材が剥き出しなため、このまま導電テープを巻いて
しまうとホットまでアースで落ちてしまうので、青いビニールテープにて遮断してから巻きました。
黄色いテープを剥がしてしまうと具合が悪いので、もう一つのPUは黄色いテープをそのままにして
導電テープを巻き処理しました。

配線交換終了。配線材はアメリカ製ミリタリースペックの物を使用しました。

フレット交換

元のフレットは太めで幅広なものでした。弾きやすさ、音の立ち上がりを考え、
多少細く、高さも若干高いタイプのフレットへの交換です。
ネックのソリが多少ありましたので、指板すり合わせで調整後、フレットを打ちました。

フレットすり合わせ、フレット整形

フレット打ち込み後、すり合わせを済ませ、フレットの端を丸めました。
シェクター、イバニーズなどの上級機種に採用されていますね。
丸めることにより、ネック握った時などにフレットに引っ掛かる感じは無くなり
スムーズな運指が可能です。

PU内部ザグリ導電処理

コントロールザグリ内部、PUザグリ内部に導電処理を行ないました。

配線・組み込み

PU内部導電処理、配線交換。ポットはCTS製、ジャック・トグルスイッチはスイッチクラフト製、
コンデンサーにはオレンジドロップを使用しました。

ナット調整

ナットはオリジナルを使用します。溝穴調整、ナット整形を行ないました。

ついに完成!SGー500極薄塗装モデル。

黒ボディーから、レッドバースト極薄塗装へ。
オリジナル塗装はかなり熱い塗装なので、ボディー自体軽くなりました。見た目も非常に美しい!
ボディーウェイト4.0kg!
主な改造点など・・・
・ボディーリフィニッシュ
・フレット交換(サイド丸め加工)、指板調整
・PU配線交換、導電処理
・PU内部、コントロール部導電処理
・ポット、トグルスイッチ交換etc・・
ボディー、ネックが唯一のオリジナルでその他は全てを改良してあります。
あえてSGの特徴である、シングル・ハム切り替えを省きました。
ダイレクトなPU音を体験してください。

販売価格¥84000(税込み)
ソフトケース付き、送料はご負担ください。

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