リペアー・一期一会
2005年、11月・12月分掲載


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12月27日(火)
スキャロップ作業の続きです。オーナー様のご希望はイングヴェイタイプで
0.5mm〜0.7位の深さを指定されました。

イングヴェイタイプなので指板の真中が最大の深さになります。
フレットには傷がつかないようにマスキングします。1〜9Fまでは0・5くらいの深さ、
10F〜21Fまでは約0.7位の深さまで削ります。フレット間が短いので
余計にえぐれているようにも見えます。
指板には結構大きめなRがついているので、そのRを無くさないように、
指板を削りつつRを意識する・・・一見矛盾している様に感じますが、ここは腕の見せ所ですね。

12月23日(金)
千葉県のY様。スキャロップと組み上げのご依頼です。

フェンダー・ジャパンが出来た頃のボディーだそうです、このボディーに
最近手に入れたネックを取り付けます。ネックには見事なバーズアイが!
指板へはスキャロップ加工を施します。

12月18日(日)

ボディー部は#600まで仕上げ、ヘッドにはかなり傷があり、細かい傷、かなり深い着色層
まで届いている傷もあります。今回は細かい傷を取るまでの作業です。
一番注意しなければいけないのは金文字とロゴで、特に金文字を消さないように
ギリギリまでサンディングをし、出来るだけ傷を消します(この作業はオマケです(^^))
ボディサンディング後、ヤニ止めを行い1日乾燥です。

12月15日(木)
長野県M様のレスポールスペシャルのリフィニッシュ作業の続きです。

電装パーツも含め全てのパーツを外します。
右写真のような、小さな打コンは生地調整で消えます。塗装自体ラッカーなようで
ヘッド裏の塗装は剥がしの後がありますが、サンディングまでは取れていないようです。

これからペーパをかけ、傷、ヘコミなどを処理します。
大きな傷などあまりないようなので#240くらいから始めて#600の予定です。

12月12日(月)
埼玉のH様、オールドタイプのフレットからジャンボフレットへの交換、ナット交換作業終了。

全ての作業が終了しました。フレットを抜き、指板生地調整時一度塗装がはげていますが
ネック再塗装により元のヘッドの色とあわせたので、ヘッドと指板の色の差は無いですね。
指板の見た目がジャンボフレットにより力強くなりました。
指板Rを220R程度に変更したことにより12fあたりの音詰まりが解消されていますし、
細く低かったオリジナルのフレットより、チョーキングもやり易くなっています。
元のままの状態で弦を張りましたが、オーナー様の好みにより、当工房へお引取り時に
最終調整を行ないお渡しいたします。
私事ですが、最近ハンバッカーを弾くことが多かったのですが、このギターに付いている
「’50PU」は中々良い音をしています。ストラトの繊細な音を再認識しました(^^)

12月10日(土)
長野県のM様、レスポール・スペシャルのリフィニッシュです。

あらかじめ塗装を剥がされた状態で購入されたそうで、剥がしの状態などはあまり
良い状態ではありませんね。TV-YELLOW風の塗装をします。
状態を確認してから、パーツを全部外し、ペーパーで生地を整えます。

12月9日(金)
下記作業の続きです。

すり合わせ終了後、ナット交換です。乾燥期間中に作っておいたナットを取り付けます。
ナット溝底面は平面ではなく、指板Rと同様なRになっているので元に付いていたナットを
参考にR加工を行ないます。ナットの幅は取り付け前にネック幅ギリギリまで仕上げておくと
楽ですね。一度とりあえず弦を張り、ナットを削り高さを調整終了したら、再度弦をはずし
ナットの整形をします(写真右)鉄鋼ヤスリで整形を行い#600程度のヤスリで傷を取り
コンパウンドで仕上げます。

12月5日(月)
下記作業の続きです。

サンディングを吹き、乾燥後、着色、トップ塗装です。
指板R変更に伴い、前の塗装は剥れてしまっています(生地の色のまま)
ヘッドとの色を合わせるため、着色をしました。このときフレットには塗装が乗ったままですが
これは後で取れます。ロッド調整をして、必要であればすり合わせを行ないます。
トップ塗装乾燥の間にナットを作っておきます。

12月3日(土)

フレットを抜き、円すいを意識しながら指板Rを再加工し、ジャンボフレットを打ち込みます。
指板をヤスリがけする際には、ポジションマークも削られるので、厚みの無い物は
無くなってしまったり、外れたりします。
今回のネックの様に塗装がされている場合はご希望により着色します。
(ヘッドと指板の色の違いを確認できますよね。)
指板サイドなどの処理が終了したら、サンディングを吹きます。

12月1日(木)
埼玉のH様。
フェンダー・ジャパンのストラト。ジャンボフレットへの変更、変更に伴うナット交換、
現状の指板Rがきついので、チョーキング時の音詰まりがあります。
音詰まりをなくすため指板Rを220R程度へ変更します。

クラプトンのブラウニーに似た2トーンサンバーストが渋いギターです。
幅が狭く低いこの年代のフレットは、チョーキングなどし難い傾向にありますね。
実際、オールドなんかも結構弾きにくいです。

11月25日(金)
下記作業の続き、最終調整。

フレット磨き地、指板の汚れなどを清掃しました。フレットの汚れは運指に影響しますね。
見た目の美しさももちろんですが、当然きれいな方が滑りが良いです。
ビブラート時のフレットのザラザラ感が無くなり、チョーキング時のスムーズさが違います。
弦を張りオクターブ調整です。ブリッジ修正後なのでキッチリ合っています(^^)
オーナー様の好みでフローティングは無しでバネはきつめで調整です。
メイプルでしょうか、とっても美しいトラ目が出ています。

11月23日(水)
下記作業の続きです。
 
フリッカーから、元についていた左用のブリッジへ変更(元に戻す?)です。
元に空いていた穴は、スケールラインから数ミリ狂っていたため、埋めてしまいます。
(スケールが狂っているとオクターブ調整が合いません)
写真左は、穴を埋め、スケールライン、センターを図り出した所に印をしました。
写真右は、上記ラインに基づき再度穴を空け、取り付けます。
 
欠けてしまったナット交換です。
溝幅を合わせます、下部の接着面に指板Rがあるときもあります。Rに合わせ削り
ぐらつきを無くします。弦溝決定後、ナット整形を行ないました。

11月22日(火)
埼玉のI様。以前より複数本依頼いただいています。ありがとうございます。
今回ご依頼のギターは、シェクター・コンボ・ストラトです。
元は左用シンクロ・トレモロを付けていて、後に初期フリッカーを付けたのですが、
そのままになっていたようで、弾ける状態に再生させるご依頼です。

ブラス製?初期プロトタイプ・フリッカーか?ロック駒などが欠品ですが、製作過程途中
なのでしょうか、まだ仕様等が決まっていない印象です。
ナットは欠けてしまっているので交換です。
フレットもかなり汚れてしまっているので磨きます。指板清掃も行ないます。

11月9日(水)
埼玉のH様。

ブリッジはピックガードにあたってしまっていてこれ以上下げられません。
マイクロティルトネックを調節し、弦高6弦で2・3mm、1弦で1・9mmに調整しました。
アルミ箔を貼り、通電しているかテスターで調べ、確認後組み込みです。
オーナー様も気にされていましたが、ネックを上げてできた隙間、接地面が減ることによる
音質の変化が気になります。スペーサーを入れる、ピックガードを加工してブリッジで
調整できるようにする・・・など今後の課題です。
後日「弦高問題が解決し、とても弾きやすくなった」とメールを頂きました。
ありがとうございました(^^)

11月8日(火)
埼玉県のH様。古いピーヴィー・H−15というモデルです。

セン?かと思いましたが、USA製のため、アッシュ(ライト・アッシュ?)のボディー材では・・・。
10年以上前に、とある地方で購入されたそうです。20F、ショートスケールなど、
初心者モデルとも考えられますが、オリジナルP90風PUや、きっちりセットされているネック、
無駄の無い配線ザグリなどは廉価な初心者モデルではない感じがします。
お客様のご希望は、弦高が高く弾きにくいための調整と、内部銀箔処理です。


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